SLR(太ももの裏の筋の硬さ)と踵殿距離(太ももの前の筋の硬さ)
大学生・高校生の野球部を対象とした前向き研究ですが、SLRと「投球による肩・肘の発症」には関係が認められませんでした。その変わり、踵殿距離と「投球による肩・肘の発症」は関係があることが分かりました。オッズ比は1.3です(1cm踵殿距離が延長すると1.3倍発症する確率が高くなるということ)。フィジカルチェックや復帰前の状態確認には、踵殿距離のチェックは外せないポイントです。6cm以上ある場合は、大腿四頭筋のストレッチと重心コントロールの評価を行うようにしております。また、他動での評価だと検者間再現性が低いのが踵殿距離測定の欠点です。最近は、写真のようにアクティブで測定してます。拳(こぶし)一個より踵殿距離が長い場合は、要注意です。※統計なので100%ではありません。