第32回 速歩のすすめ
ウォーキングが健康に良いことはいうまでもありませんが、そのウォーキングをより効果的にするためには速歩がおすすめです。ハーバード大学の研究では、糖尿病であっても歩く速度が早い人は遅い人より死亡率が低いという報告があります。また東京都老人総合研究所の6年にわたる疫学調査でも、歩く速度が寿命、あるいは高齢者のQOLと大きな関係があることがわかっています。歩く速度が早い人ほど長生きし、怪我が少なく、寝たきりになりにくいのです。同研究所は、「歩く速さで、早く寝たきりになるかどうか大体見当がつく」と言っています。歩く速さと歩幅は正の相関があって、速歩では通常歩行より歩幅が大きくなります。当然、股や足関節の角度範囲が大きくなり、可動域も大きく保たれることで足腰の丈夫さにつながっているといえます。またウォーキングは無理のない運動ですが、速度によってカロリー消費に違いが出ます。一時間あたり3~5kmという速さは最も楽な、つまりカロリー消費が少ない歩き方です。速度が速くなるほど時間あたりの消費カロリーは増えていき、時速7.5kmで、歩きと走りのエネルギー効率は逆転します。たとえば時速8kmでは走るより歩くほうがエネルギーは余計に使います。ですからウォーキングで脂肪燃焼をはかるには、有酸素運動で、かつエネルギーをたくさん消費する速度がより効果があるということになります。