高齢者こそ筋力トレーニング
ウォーキングはもっとも安全な運動として高齢者にすすめられますが、本当はウォーキングだけでは不足です。日常的にウォーキングをしている高齢者を調べた結果、みんな息切れなく歩くことはできても、下肢の筋肉、特に大腿四頭筋の大きさにはバラツキがあって、平均より劣っている人もいました。大腿四頭筋は加齢によってもっとも影響を受ける部分で、80歳では30歳時の40%にまで低下します。しかもこの大腿四頭筋は膝の屈伸や立ったり座ったりするのに重要で、高齢者の多くにみられる膝のトラブルはこの大腿四頭筋力の低下が大きな原因になっています。ウォーキングは心肺機能や持久力を高め、高血圧などの循環器疾患や肥満、糖尿病を改善することは確かなのですが、筋肉への負荷としては不十分なのです。筋肉を強くするためには最大筋力の50%.以上の負荷をかけることが必要です。しかしウォーキングでは最大筋力の20~30%しか使われていません。このくらいでは筋肉は強化されず、筋肉は衰えてしまうのです。生活の中で必要な筋力を保つためにも高齢者こそ筋トレが必要といえるのです。高齢者はさまざまな疾患を抱えているので、どの筋トレがいいかは一概にいえませんが、高齢者向けのマシンなども開発されてきているので、これからはきめ細かい高齢者の筋トレが浸透していくはずです。
<<・・・ちょっと一言・・・>>
水泳は心肺機能を高めるにはとても良いスポーツですが筋力アップにはなりません。筋力アップする為には、家でも出来る砂糖の袋やゴムチューブを使った筋トレがあります。詳しくはスタッフにお聞きください。治療の時に説明致します。