変形性膝関節症

中高年の関節疾患の訴えで多いのが変形性膝関節症です。退行性疾患の一つで加齢に伴い膝関節症の軟骨がすり減り、骨と骨がこすれ合って痛みが伴う炎症と考えられています。この疾患の発症を遅らせるには、下腿の前面にある大腿四頭筋や内側の筋肉など膝関節を支持する筋肉を鍛えることです。大腿四頭筋は伸筋で重力に逆らい体を支持して姿勢を保つ抗重力筋ですが、運動不足になると筋力低下し、80歳で３０歳の時の50%近く低下します。下腿の内側の筋群は白筋（速筋）が多く、外側には赤筋（遅筋）が多くあります。白筋は加齢や運動不足によって衰え、筋線維も減少して筋萎縮します。その為に外側の赤筋の筋力が勝る為に足がO脚傾向になり膝回りの筋力バランスが悪くなります。膝の横ブレを防ぐ内側及び外側の側副靱帯も弱体化する為に膝が不安定になり、大腿骨と骨が擦れ合い軟骨に障害を及ぼします。状態が進行すると軟骨の過形成が盛んになり骨棘が形成され痛みが伴います。予防する為には膝の屈伸やウォーキングで大腿四頭筋を強化します。歩く時には母指側で蹴り出すように速足で歩き下腿の内側の白筋を鍛える事を意識します。膝の痛みが軽減すれば膝関節周りの筋肉運動も行い易くなり脚の筋肉強化に繋がります。